184人が本棚に入れています
本棚に追加
/187ページ
回復室と言う名のカビ臭い古びた和室に1人寝かされて初めて、我が子の存在に気付かされた。
いない‥
もうここにはいないんだ‥
宿してる時は分からなかったが、いなくなって実感した。
確かにいたんだ、私の中に‥
涙が止まらなかった‥
看護士が飛んで来るほどの声をあげて。
時間通りに旦那が迎えに来た。
まだ意識について行かない身体を引きずる。
そして車に乗り込むと、どうしても言わずにはいられなかった。
ずっと我慢してた言葉‥
産まれてきちゃいけなかったのは彼女の子。
私の子の代わりに彼女の子が、生命を奪われれば良かったんだと。
最初のコメントを投稿しよう!