気付いたときは、見知らぬ土地で

10/24
前へ
/228ページ
次へ
「・・・はぁ?」 ポカンとした表情をして零が声を上げる。 「ん?」 ・・・理解、 「できるかっ」 ・・・コイツは電波だっ。 「どしたの?」 「信じられるかよ、そんなこと」 「信じられないと言われても、違うとしか言えないよ?」 「それなら証拠を見せてみろ」 「証拠? 証拠、証拠・・・ うん?」 キョロキョロとしていたツキの視線が芋虫もどきに止まり、掴んで零に突き出す。 「ほい、向こう側にはいない生き物」 「地球は生命の宝庫だ。まだ見つかってない生き物がいても驚かない」 「・・・むぅ」 冷めた反応をする零に不満そうに頬を膨らませて、少し離れ、 「じゃあ・・・」 ───ツキが詠うは影の《詩》(うた) 言葉が紡がれる。
/228ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加