気付いたときは、見知らぬ土地で

14/24
前へ
/228ページ
次へ
「向こう側への戻るにはいくつか条件があってね」 「条件?」 「うん、条件。 一つ目、魔力がある程度高い。ある程度高くないと向こう側に戻る間に死んじゃうから」 「俺に魔力はないぞ」 「大丈夫、こっちに来た時点でかなりの潜在的な力があるのは確定だから」 「なんで?」 「そういう人がこの世界に来るから。ちなみに向こう側からこの世界に来る現象のことを《神の悪戯》って呼んでる。まあ、実際は完全に自然と起こるものだから誰が悪いとかじゃないけど」 「じゃあどうやって魔力を高めるんだ?」 「《陣》、さっきツキが使ったみたいなやつを使うんだ。これはこの世界で過ごすのにも必要だから後で詳しく教えるよ。 二つ目、こちらで刑務所に入るようなことをしない。 刑の執行期間中は向こうに帰れないから」 「まあ、当たり前だな」 「これくらいかな。 後は、他のことも教えるかな」 「よろしく」
/228ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加