気付いたときは、見知らぬ土地で

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「クククク・・・」 なにがツボに入ったのかツキは腹を抱えて小さく震えている。 「ツキ、なんで笑ってんだ?」 「いや、だってね・・・ クク、クククク・・・」 「ハッキリしてくれ」 「ち、ちょっと待って。クク・・・」 しばらく零が拳が上がるのを抑えていると、ツキが顔を上げた。 「ふぅ。ごめんね」 「・・・いや、いい」 零はいろいろと沸々と湧き上がる感情を押さえ込む。 「じゃあ、なんだっけ?」 「ここはどこだ?」 「・・・ク、クク、クハハハハ!」 今度は抑えずに、盛大にツキは笑う。 それを見た零は青筋と、ギラッとした笑みを浮かべる。 それを見ていた芋虫もどきは地面の下に隠れた。 「殺す」 「え? いや、ストップ!」 割と沸点の低い零はツキに殴りかかった。
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