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「なんか初々しいなー、僕ら。特に綾香ちゃんが」
「な、何がですか?」
「さあ? 僕にもよくわからねー」
あははは。なんて二人でちょっと嬉し恥ずかしく並んで笑ってたら首がぐきりっ。誰かが無理矢理、人間の首の限界可動域を超える勢いで僕の首を引き寄せやがって、
目の前いっぱいのアリスさんのお顔にご対面しました。
「小学生にまで手ぇ出してんじゃねないわよ!? このスーパーオールラウンダーがっ!」
「いや。アリスさん、さすがに小学生はアウトですって」
不純物のないだけほーおーよりも、友君と違って女の子であるだけ僕の周りの誰よりも美少女らしい美少女代表、禍夜綾香(かやあやか)ちゃん。
ついでに、もしも綾香ちゃんに手なんか出しちまった日には綾乃に全身の関節外されて泣かされるハメなるだろうから勘弁、なんてどうでもいいか。今は。
「ま、でも。アリスさんやい、この子は大きくなったら絶対に美人になると思わない?」
「んー……?」
目を細めながら僕の首から手を離して綾香ちゃんの頬を挟むように捕らえて顔を覗き込み、アリスさんが一言。
「……持ち帰っていい?」
「ダメに決まってんだろバカ野郎」
綾乃に殺されんぞ。マジで。
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