851人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前、可愛い彼女ができたらしいじゃねえか」
「ごふっ」
突然のことに思わず茶ぁ吹いた。
「汚ねえなぁ」
「うっせ、じじい。つーか何でアンタがそんなこと知ってんだよ」
「アリスちゃんがお前とのツーショット写真片手に学校中走り回って『私の彼氏だぜー』っつー自慢しまくって二階堂んとこのガキ二匹に取っ捕まえられて折檻されてる時に物陰から聞いたのだ」
「聞いたのだじゃねえよ」
端から聞いて明らかになるほど堂々とした盗み聞きの暴露ってどうかと思う。
そして、その反面で納得。
ああ、それで僕はこんなとこに呼び出されてしまったわけなのね、と。
「まったく迷惑な話だよ」
「頑張れよ、保護者」
かんらかんらと笑ってくれやがる糞じじい。ああ、もう本当にねえ。
「あっちのが年上なんだけどなぁ……」
「外見年齢と精神年齢だけ見ると誰もがお前をロリコンペドヤローって称すんだがなぁ……」
「「どうでもいいけど」」「……だろ?」「ええ、そうですねー」
ほとんど同時に言ってから、上手いこと合わせられてしまって顔をしかめた。
・・・
「本当に、嫌な祖父様」
・・・
「けっこーだ、クソ孫」
最初のコメントを投稿しよう!