夜の校舎

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―――――――― そして、夜。 俺は10時ジャストに正門へとたどり着いた。 腰には2本の懐中電灯、ポケットには携帯電話とハイ●ュウという名の携帯食料、カロリーメ●トという名の非常食。 なぜかカッターナイフも入っている。 「お前らどんだけ重装備なんだよ……」 俺は4人に向かって呟いた。 特にすごいのが康介。 小学校の修学旅行で買った木刀、電動のエアガンにトランシーバー。 リュックサックまで背負ってやがる。 「たかが肝試しだろ?」 俺は呆れ、康介に言った。 「備えあれば憂いなしってな!さっ、そろった事だし侵入するぞ!」 今さらだが、メンバーの紹介だ。 康介は面倒なので省略。 お調子者の龍一。 ムードメーカーの隆行。 運動神経だけは天下一品の春。 そして、運が強いことだけが取り柄の俺、健司。 この5人である。
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