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ドラム缶の影からこっそり見ていた僕は女の子をじっと見る。
女の子は多分僕とたいして年齢は変わらないだろう。
今最も眩しい夕日に光煌めく茶髪であり。
すらりとした身体つきに、胸も少し大きい。
睫毛は長く、おまけに二重。(僕の目は両方2、0なので細かい部分まで見える。)
服装は袖がふりるな白のTシャツと、ちょっと長めのスカートだった。
ただ気になるのは二つ。
女の子の両方の腕と脚には包帯が巻かれていた。
それに、泣いている女の子を囲んでいるのは、土で型どったとされる円状のものだった。
僕「んー。ここはそっとしておいたほうがいいかな?」
多分、知らない僕を見ても・・・・変態か、ストーカーみたいに思われそうだし、女の子が泣いている時に出ても意味ない。
そう思ったのか、結局萌が言ってたそれらしき人はいなかった。
何に怯えていたのかは、明後日学校で聞くことにしようと考えた僕は来た道を帰ろうと後ろを向いた。
『ガターン!ガンガラガン・・・・』
僕は・・・・いつの間にかドラム缶を後ろに倒し、自分も一緒に倒れ頭をと背中を打ち、痛さにもがいていたのであった。
何が起きたのか12秒前。
僕が後ろを振り向いたとき、雑草で見えなかったのか、偶然踏み出した足でアキ缶を踏んだ。
僕の体重を 支えきれなかった缶は『グシャッ』っと潰れた音を立てた。
そして、缶が潰れた瞬間、僕はバランスを崩す事態となり、なんとか元の体制に戻ろうとしたが、
僕(あ・・・・・。無理だな。)
と感じたときには既に遅し・・・後ろに倒れ、
『ガターン!ガンガラガン・・・・』と、こうして、不運にもおもいっきり大きな音と僕の哀れな姿を泣いていた女の子にさらしてしまったのであった。
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