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つーちゃんなのかと思えばそうかもしれない。
つーちゃんといえば茶髪であった。怯える女の子を見れば、女の子も同じ色の茶髪である。
僕(つーちゃんかもしれない。)
僕は確認の為に駄目もとので口を開いた。
僕「もしかしてつーちゃん?」
女の子はその言葉を待っていたかのように、一歩、一歩と僕に近づいてきた。
楓「やっぱ・・・りい・・君だ。」
つーちゃんはさっき泣いていたのにもかかわらず、今度は大きな声で泣き出した。
楓「ほっ・・・本当くずっ・・だぁっ・・たっんだ。もぇ・・ちゃっぢゅん・・んのっ・・ゆい・・・どょうりっ・・・いっ・・・きゅん・・にあ・・え”っだ。(訳本当だったんだ。萌ちゃんのゆう通りいーちゃんに会えた)」
泣きながら走ってきたつーちゃんを僕は体全身で受け止めたが、つーちゃんの突進があまりにも勢いが強すぎたのか、または僕の足の踏ん張りが足りなかったのか、二人一緒に後ろに倒れ、僕は地面に転がっていたドラム缶にまたもや背中をぶつける。
僕「オファッ!」
変な叫びを出し苦痛の顔になった僕。
しかしつーちゃんは聞かなかったのか、僕の体にしがみ抱き着きながら泣き叫んだ。
楓「!会いたかったよ!淋しかったよ!話したかったよ!怖かったよ!きつかったよ!遊びたかったよ!傍にいてほしかったよ!」
つーちゃんは溜め込んでいた気持ちを全て吐き言い出した。僕の服にはつーちゃんの涙がじわりじわりと肌に温かく伝わってくる。
僕「うん。
ごめんね。辛かったよね。今日から一緒にいれるから。大好きだよつーちゃん。」
僕泣き続けるつーちゃんを強く抱きしめ、大好きな髪を撫でながら首元に顔をうめた。
つーちゃんの髪の臭いは昔と変わらず花の匂いが僕の鼻をくすぐった。
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