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さて、映画のワンシーンのようなことは終わり辺りはすっかり日が沈みかかろうとするなか、僕はつーちゃんを自転車の後ろに乗せ、家に送っている最中だ。
今つーちゃんは嬉しそうに僕の背中にくっつき僕のお腹のあたりに腕をまわしていた。
しかしこの状況は僕にとってやばすぎる。
なんでかって?僕の背中につーちゃんの胸が当たっている。世の男共の夢である。
僕(ヤバイヤバイ!心音が。嬉しいけど心音がぁぁ!!!・・・)
心の中で叫びながら顔全体を赤らめていた夕方の風は少し涼しいが全くほてりは冷めなかった。
僕はとにかく冷静になろうと一生懸命頭を振っていると後ろにいたつーちゃんが服を少し引っ張り話してきた。
楓「いーちゃん。今までどこに住んでたの?」
僕「うーん。まあ。15回も引っ越したからねいろんな所にいたよ。」
つ「15回も?!」
僕「うん。そういえばおばさんは元気?
久しぶりに会って話しがしたいな。」
僕の引っ越しの話しは話すだすときりがないので、昔お世話になったおばさんの話しへとうつしたが、僕の服を掴むつーちゃんの手の力が強くなった。
楓「お母さんは・・・もういないの。」
僕「え?」
楓「お母さんいーちゃんが引越してから二年後に亡くなっちゃたの。
だから今おばあちゃんと一緒に暮らしてる。」
僕「お父さんの方は?」
楓「お父さんはそのまま向こうで仕事してて、こっちに来れないの。
でもね、仕送りとかしてくれるよ。
夏休みと冬休みは私とおばあちゃんとで向こうに行ってるの。」
僕「そっか・・・。それじゃあ。次は僕も一緒にいこうかな。おばさんのお墓に挨拶に行きたいし。」
楓「いーちゃんもいこう。」
僕「そうだなついでにあいつにも合いにいくか。」
楓「ん・・・・。」
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