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~②
・・・・・・・・・
「昨日彼氏の親友と食事したんだろ?」
「あ、滝沢先輩おはようございます」
デスクで企画を考えていたら、お世話になってる兄貴分の先輩、滝沢君に声をかけられた。
はい、って煎れてきてくれたコーヒーを渡される。
「どーだったんだよ?認めてもらえたかー?」
滝沢君は俺の恋人が男だってことを知っていて、よく俺の相談相手になってくれる。
心配性っていうか世話焼きっていうか…うん、兄貴肌なんだよね。
「うーん、飯は美味かったですよ」
「なんだそりゃ」
「それに…ピィとも2回目のキス!しちゃったしーあはー!」
「(1ヶ月でまだ2回目って…ピュア…)」
滝沢君がなにやら引きつった笑みを浮かべてたけどそんなのどーでもいーし!だって俺幸せ!テヘッ☆
ルンルンでコーヒーをすすっていたら、部長が足早にオフィスまで入ってきた。
「おーい!みんなちょっと聞いてくれー!前に話したバイトくん、今日から雇うことにしたから!」
あー、バイトくんね。前にチラッと履歴書の写真見せてもらった気が。
ま、確にここんところ人手不足だし。コピーとか片付けとかそーゆー単純な作業がきつかったもんなぁ。助かるかも。
「ちょっと君ー!バイトくん!入ってきてくれ!」
社員がいっせいに入り口付近に注目する。
隣にいる滝沢君も興味深々にそちらに顔を向けてる。
「っだー!あんだよここ!ワンフロアごとに広すぎ!動く歩道とかつけろっつの!!」
う?…なんかこの声聞き覚えがあるよーな…
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