前編①

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「……俺、帰るわ」 「は?仁?」 このままのほほんと食事してる場合じゃねえ。 「え!どうしたのっ?」 「じゃ」 ピィと亀梨の声が後ろから聞こえてくるけど、振り向かない。 (やっぱり俺は来るべきじゃなかった…!) 自分が魅力的な人間であることは百も千も承知だったはずなのに、ピィに誘われたからってノコノコとついてきてしまった。 亀梨には悪いけど、俺のことは今日を最初で最後に忘れて欲しい。 (けど、最近会ったどの女よりもスバ抜けていい顔してたぜ…!さよならかめなし…) 声をかけてくる女どもを振り払って、俺は足早に帰宅したのであった。 ・
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