36人が本棚に入れています
本棚に追加
「では、これで……」
会話が終わったのか、部屋を出ようとした青龍を龍源が呼び止めた。
「志々雄の血を引くお主の力、期待しておるぞ」
「リミッターを掛けている俺に期待しても、失望するだけですよ」
「心配は要らぬ、お主がリミッターを外す時が必ず来る……そう、近い内にな……」
青龍が部屋を去る時に放った龍源の言葉。
その時の青龍は意味が分からなかったが、言葉の意味が分かる時が直ぐに来ようとは思いもよらなかった。
~富士魔法学校高等部1年4組~
転校先となったクラスで自己紹介を済ませると、指示された席に座る。
そこは偶然にも香澄の隣だった。
「では、期末テストに関する説明を行います」
担任である高橋 洋子(タカハシ ヨウコ)の言葉に生徒の顔が自然に引き締まる。
最初のコメントを投稿しよう!