富士研究学園都市

5/19
前へ
/30ページ
次へ
「では、これで……」 会話が終わったのか、部屋を出ようとした青龍を龍源が呼び止めた。 「志々雄の血を引くお主の力、期待しておるぞ」 「リミッターを掛けている俺に期待しても、失望するだけですよ」 「心配は要らぬ、お主がリミッターを外す時が必ず来る……そう、近い内にな……」 青龍が部屋を去る時に放った龍源の言葉。 その時の青龍は意味が分からなかったが、言葉の意味が分かる時が直ぐに来ようとは思いもよらなかった。 ~富士魔法学校高等部1年4組~ 転校先となったクラスで自己紹介を済ませると、指示された席に座る。 そこは偶然にも香澄の隣だった。 「では、期末テストに関する説明を行います」 担任である高橋 洋子(タカハシ ヨウコ)の言葉に生徒の顔が自然に引き締まる。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加