転校生

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亜由美 「実は私…とある国の姫なの!」   …お姉様、いきなり何を言う!?   どういった流れで、こうなったのかといいますと…   ま、なんやかんやでこうなっちゃいました。   亜由美 「春斗、私の国を…救ってください!」   …だめだ、話の内容がサッパリわからん。 国を救う? …メンドーだけど訳ありみたいだし、詳しく聞いてみるか。     春斗 「亜由美の国を救うってどういうこと?」     亜由美 「クーデターが起こって、『悪魔』って呼ばれてる人が首謀者で、それから…」     春斗 「もういいよ。わかったから」   …涙目になっているお姉様にこれ以上は聞けないな。つか、泣いたら発狂しそうだし。 …いや、発狂はないか。 …つか、私がお姉様の国に行っても役に立たない気がする。 なぜ私に救いを求める? 日本政府とかに救いを求めればいいのに。   亜由美 「いま日本政府に助けを求めればいいじゃん!とか思ってたでしょ?」   …な、なぜわかった!?ま、まさか顔に書いてる!?   亜由美 「顔に書いてる」   …なに!?バ、バカな!?   亜由美 「日本政府じゃダメなの。私の国は…この世界には存在しないから」   …顔に書いてる!?どこに書いてるんだ!? …って、いまお姉様は何とおっしゃった? …この世界に存在しない? …つまり異世界に存在しているということか? …ありえねえ話が展開されてる。もう頭パンク寸前だよ。
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