『触れられない境界線』

2/4
前へ
/32ページ
次へ
俺は人には“見えないモノ”が見える …………らしい。 と言うのも、俺にはソレしか見えないし、ソレ以外の……所謂幽霊という奴を見たことがない。 (体験含め皆無) ソレと言うのが俺の半径3メートル以内に毎日付きまとっているストーカー、ではなく背後霊。 ホラーの代名詞とも言える腰まで届く長い髪に、隠れて右目しか見えない青白い顔。ほっそりとした体つきの女性がある意味熱い視線を俺に向けていた。 勿論当初は不気味でそれなりに怯えたが、何の害も無いため大抵気づかないフリをしている。 恨まれる覚えは全くない。 ご先祖様まで話が遡るなら無いとは言い切れないが。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加