プロローグ

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    軽い昼食を終え、レストランの隣りにある公園に足を運ぶ。   暖かな春の風も通り過ぎ、太陽の陽射を眩しく感じる季節―。   その陽射を避けるように、木陰のベンチに座る親友の横へ腰を下ろした。     「――そっかぁ、早いね。 あれからもう、3年も経つんだね」   隣りに座る親友の香里菜(カリナ)が、口を開いた。   先ほど歩きながら会話をしていた続きだ。     「…うん。 早かった…のかなぁ。 育児に追われて、気がついたら3年近く経ってた。 子供の成長って早いよね。 うちらも歳とるワケだわ(笑)」   「アハハ。わかる! 中身は若い頃となんにも変わってないのにさぁ」   「そうそう。 こんなんで、大人になっちゃっていいの?みたいなね」   あたしと香里菜はクスクスと笑った。
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