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「はぁ? 何で注文したんですか」
「お前なぁ」
心底呆れたとでも言いたげなその顔にムッとなりながらも先輩の言葉を待った。
学校じゃ爽やかな笑顔を振り撒いて女子生徒を虜にしている先輩は、顔全体から人を馬鹿にした雰囲気を醸し出しながら頬杖をついている。
先輩信者に見してやりたいよ、きっと幻滅するだろう。
「少し考えればわかんだろ。今ここにはお前と俺しかいないわけ。で、俺は食わないっつってんの」
「……」
ムカつくなぁ……。何あたかも私がおバカみたいな感じにしてんの。
明らかにこれはおかしいって、うん。
「……つまり私に食えと」
「わかるだろフツー」
わかるだろフツー、じゃないだろこんにゃろ。
ふざけんなテメッ! と言ってやりたいところだけど相手は先輩、平常心だましろ。頑張れましろ。
「いりませんよ」
「へえー」
へえーじゃなくて。
「だから、私頼んでないんで、食べないですから。言ったじゃないですか、ダイエット中って」
「だから無理無理」
う、ぜっ!
乙女に向かって失礼な奴だ本当に。ひーちゃんこの人君が言うような紳士じゃないよ!
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