せんぱいとわたし

何なんですか。

「お前がどう思おうと知らねえよ。気に入らねえんだよ、お前が俺に隠してるのが」

「だから何様なんですか！　隠し事なんてないしそれについてとやかく言うつもりはありません！　離れてください！」

「だったら言えよ。その訳わかんねー態度は何だ」

「だからっ気のせいだって、」

「お前それ本気で言ってるのかよ。あんなわかりやすい事しといて」

「だからっ」

あーもう！
何なんだよ一体！　しつこい、しつこ過ぎる！　どうやっても先輩の腕はびくともしない。一体何だっての。

「無関係でしょうが！　何なんですか！　何なんですか！　何なんですか！　何で構うんですか！！　やめてください迷惑極まりないです！　迷惑千万です！」

どっ、どうだ！　後々自己嫌悪に陥りそうな位酷いこと言ってやったぜ！
そら愛想を尽かせ！　冷たく『そうかよ』って踵を返せ！

それで私とは関わらないで下さいな。

金輪際、もう、会わないで下さいな。

もう、会わない、で。
からかわないで。

……なんで少し、モヤモヤしてんだよ私。意味がわからないよ。

そんな私の心中は。先輩に届くわけも、なくて。

「お前の都合なんて知らねー」

前言撤回。自己嫌悪なんて陥らねえわ。