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コンクリートに囲まれた現代。
ビルとビルの隙間。そこを抜けたとこに建つ小さなお店。
そこだけ時間が止まってしまったかのように。
せわしなく、目まぐるしく変化する時代の中、昔と変わらずそこに在る。
古風なそれは骨董店兼薬屋。名前はたまゆら。
開店時間は午前0時。
そこは只人が訪れるところではなく。只人には視えぬ店。
お客はこの世に在りてこの世に無きモノ達。
妖怪か、物の怪か、妖精か、死霊か。はたまた陰陽師か、迷い込みし人間か。
迷い込みし人間ならば、来るは易し。しかし、帰るとなれば少々厄介。
それ以外のモノならば、来るも帰るも易し。
さあさ、本日も午前0時と成りまして。開店と致しましょう。
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