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女性を救護局に引き渡し、影宮は報告書を持って局長室に向かった。
影宮は白で統一された廊下を歩いていると三人の男性に声をかけられた。
おそらく、影宮と同い年か一つ上だろう。
「おい影宮。ちょっといいか?」
何?と影宮は聞いた。
「こいつが話があるんだってさ」
話かけた男はそう言って、後ろに隠れていた男を前に立たせた。
「え……えっと……影宮さん……その……」
男はもじもじと顔を赤くして俯き、言葉につまっていた。
「どうしたの?」
影宮は男に近付き、顔を覗き込んだ。
びっくりして男は思わず後ろに下がった。
男はずっと口ごもっていたが、意を決して言った。
「か、影宮さん。ずっと好きなんです、初めて会った時から。ですから……その……ボクと付き合ってください」
男は頭をさげて言った。
後ろの二人は「よく言った!」とガッツポーズをした。
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