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仕事もなんとか定時内に終わらせられる
安心したのもつかの間だった
私はある日部長に呼ばれた
内容は今退職金をもらって会社をやめるか、特別課なる場所に異動するかどちらかを選べと言う事だった
『俺は正直どっちもなっとくいかないね』
意外な言葉に私はびっくりした
『正社員のお前がクビ切られるなんておかしいだろ?俺達の部署はそんな人間出さないために、残業もしないで、仕事してきたわけだし…どうする酒井』
『特別課って…何も仕事ないとこですよね…でもお給料はもらえるんですよね?だったらそこでも私我慢します。私借金あるから、辞めるわけにいかないんです…』
『借金?』
『恥ずかしい話しですけど、半年前結婚詐欺にあったんですよ…自分の貯金全部とローン会社で借りた100万円もってかれちゃいました…
だから…辛くても会社にはいなきゃなんないんです。その場しのぎの退職金じゃダメなんです』
『お前…この会社の給料だけでやってけるか?』
『仕事終わったらタコ焼き焼いてます。変装して。部屋もマンションからアパートに引越しました…毎晩あまりもののタコ焼きいただいてきます。あ、これはご内密に』
『呆れたな…お前いっつも昼はおにぎり一個と野菜ジュースじゃないか、で夜はタコ焼きか!しまいに倒れるぞ』
『あと半年、半年頑張ればローン終わるんです。だからお願いします、働かせてください』
私は深く頭を下げた
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