第三章

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     最上級生   俺達は中学生活2回目の春休みを終えて3年生になる始業式当日になっていた。   朝、いつもの様に俺はアユミを迎えに行ってから学校へ向かったんだ。   『いよいよ3年生だね!!ユキと同じクラスになれるかな~?』   『早いよな!!同じクラスになれたらまじ嬉しいんやけどね』   俺とアユミは2年で離れ離れになっていたから3年では一緒になりたいって思っていた。   学校に着き、とりあえず2年の教室に入ってから先生が来るまで俺はタカシと話しをしていた。   『タカシと3年も一緒やったらウケるね!!サオリもタカシと一緒のクラスがいいって思ってるやろ?』   『まじウケるよな!!でもさすがに3年連続一緒は無いやろ?……サオリは言わないけど思ってると思うよ……』   俺とタカシは別々になるだろうと思って話していたんだ。   ガラガラガラ……   『よし!!今から移動するから廊下に並んで体育館に行ってくれ!!』   教室のドアが開き、下野先生が言ってきた。   俺達は先生に言われた通り廊下に並び、体育館へ入って行った。   体操座りで待っていると、学年主任が話し始めた。   『おはようございます。え~……今から3年生のクラス発表をしますので呼ばれたら返事をして移動して下さい』   クラス発表が始まった。   最後の1年間、アユミやタカシ、それに仲の良い友達と同じクラスになれる事を祈って待っている。   4組まで誰も呼ばれる事は無かった………。   そして5組の時に、カツミが呼ばれた………。   6組……マサアキが呼ばれ移動している。   タカシも呼ばれた。   そして、最後の方で俺の名前も呼ばれたんだ。   かなり嬉しかった。   またタカシとマサアキと一緒になれたから。   女子の名前を呼ばれる時、俺はアユミ、アユミと願った。   その願いが通じたのかアユミも同じクラスに。   更にはサオリまでも同じクラスになっていたんだ。   俺はあまりの嬉しさにピョンピョン跳ねてしまっていた。   最後の1年が最高に良いクラスになったんだ。   アユミもサオリと一緒に嬉しがっていた。   その後……8組ではユウの名前が呼ばれていた。   俺達は自分の机とイスを持って新しい教室へと向かったんだ。
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