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苦しみ
俺とアユミの間に沈黙が続く………。
もう何十分、沈黙が続いただろうか。
俺は何を話せばいいのか分からない。
でもアユミが泣いてる理由はなんとなく分かってたし、その事についてだけは触れなかった。
『アユミ……。ほぉらせっかくカラオケに来たんだから楽しもうよ』
俺はこれ以上の言葉が出てこない。
『うん………。ユキ君ごめんね。せっかく来たんだから楽しまなくちゃね』
アユミは涙を洋服の裾で拭いて、鼻をすすって泣きやんでいく。
俺はアユミが泣きやむのをずっと待っていた。
本当は、いろいろ聞きたかったけど……聞いた所でどう答えればいいなんて分からなかったし。
『よしっ!!戻って歌いまくろっか?タカシ君一人だしね』
アユミが力強い声で俺に言ってきた。
俺とアユミが部屋に戻るとタカシはマイクを握りしめ『おっかえりぃ』と何事もなかったかの様に出迎えてくれた。
きっと精一杯の励ましだと俺は思ったので、それに俺も答えた。
やっぱり、俺らはこうでなくっちゃいけない。
多分、3人共同じ事を思っていただろう。
カラオケからの帰り道、俺はずっと考えていた。
そう、タカシから聞いたアユミの気持ちを……。
俺は本当に分からなかった……どうすればいい?なんて聞けないし。
アユミを家まで送りバイバイした後、タカシが『ちょっと公園に寄っていかん?』
俺は『うん』と答えた。
何を話すかは分かっていたから。
俺もタカシに聞きたい事あったし。
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