第三章

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      集合   12月31日、平成9年最後の日。   俺達は久々全員集合してから年越す事にしていた。   俺、アユミ、タカシ、サオリ、カツミ、ユミ、ユウ、アンナ、マサアキ、アヤ、タクロウにミツヒロ。   計12人でカウントダウンをするために博多に向かっていたんだ。   『なんか皆で集まるのって久々じゃない?』   アヤちゃんが嬉しそうに言っている。   『だよな!!かなり久々やん!!俺らも受験勉強で忙しいしな!!』   タカシは受験生らしい事を言っている。   『ってか皆、志望校合格出来そう?』   アンナちゃんが俺達の事を心配して聞いてきた。   俺達は皆、大丈夫だと答えていたんだ。   それに対して、既に高校生のアンナ、アヤ、ユミは笑顔で頷いてくれていた。   『あ~腹減った!!何か食おうぜっ!!』   カツミは話しを切り替える様に言っている。   俺達はそれに賛成して、マックに入って食べる事にしたんだ。   『それにしても人が多いいね~!!迷子にならない様にしなくちゃね!!ユキ!!』   アユミは多分、去年の事を思い出しながら俺に言ってきたんだと思う。   『だな!!絶対に手ば離すなよ!!』   『うん!!絶対に離さないよ!!』   アユミは笑顔で言ってきた。   『お前ら2人はほんとに仲良いいよな~!!俺もジュリちゃんと一緒に居たかったよ!!』   タクロウは俺とアユミを見て羨ましがってジュリちゃんの事を話していた。   ジュリちゃんは勉強するからとタクロウの誘いを断っていたんだ。   『高校生になったらジュリちゃんに猛アタックしろよな!!絶対大丈夫やけ!!』   俺はタクロウに励ましの言葉を贈っていた。   俺達はマックを食べ終わり、カウントダウンがある場所へと向かっていた。   近付くにつれて人の数が増えていっている。   俺はアユミの手をギュッと握って歩いていた。   アユミもその手を握り返してきたんだ。   俺達がカウントダウン場所に着くと、既に30秒前になっていた。   30……20……10……   5…4…3…2…1……   『明けましておめでと~!!今年もよろしく~!!』   皆、一斉に同じ事を言って平成10年の幕が開いたんだ。
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