第一章

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      部活   転校して丁度、1ヵ月が経った。   今日もいつも通り授業が終わり、帰る用意をしていた。   『ユキ君、部活せんと?』いきなり声を掛けてきた男の子。   彼の名前はタカシ。   中1にしては身長のデカイ、のほほんとした奴。   アユミの次に俺に声を掛けてきた奴。   今では仲の良い友達になっている。   『ん~別に入ってもいいけど何がいいかいな?』   俺は特にしたいスポーツがなかったから転校しても未だに部活をしていなかった。   『ならさぁ、とりあえずバレー部に入りぃよ』   タカシが俺を勧誘してきた。   それにつられたかアユミが   『いいじゃんいいじゃん、ユキ君何もしないより部活やってた方が楽しいよ』   彼女までもが勧めてきた。   『わかった。じゃあバレー部に入るよ』   俺は2人の押しに負けてバレー部に入る事になった。   それからよく3人で一緒に帰ったり、話しをしたりする様になっていってた。   転校してから1ヵ月間、俺は授業が終わると直ぐ家に帰っていたから毎日が退屈だった。   でもタカシとアユミの一言でまた楽しくなってきたのは言うまでも無い。   バレー部に入って、1年の活動といったら大抵、球拾いが主だ。   でもそれは全然苦にはならなかった。   なんで苦じゃなかったかは未だに分からないけど………。   もしかしたらアユミ?なんて事も考えたけど別に特別な感情はなかったし………。
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