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「…ぅんー?ふぁぁ…。もう朝か、起きないとなぁ。」
そう自分に言い聞かせる様に呟き、少年(―10代半ば程であろうか)はベッドから体を起こす。
―コンッコンッ
謀ったかの様なタイミングで、扉を叩く音がする。
「入れ。」
少年が許可をすると、
―ガチャッ
と言う音と同時に
「失礼します。」と主と同い年程の執事が部屋に入って来る。
「何だ?」
用意された冷水を飲みながら、少年は尋ねる。
「カノン様、朝食の用意が出来ましたので、準備が出来次第食堂にいらして下さい、との事です。」
「分かった、ご苦労。アレン。」
カノンと呼ばれた少年は、短いながらも労いの言葉を従者であろうアレンと言う名の少年に掛けた。
「はい。それでは失礼します。」
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