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俺は家に戻り、旅に出る準備をしている。
「やっぱり…。」
神はとっさに振り向いた。
「華憐...。」
「…行っちゃうの?」
華憐の瞳から一粒の涙が零れる。
「………ああ。」
「…やだよぉ。行かないでよ。過去なんて、どうでもいいじゃん。」
泣きながら華憐は言う。
「俺は何も過去を思い出せない……。だから、知りたい。俺はどんな場所で生まれ、育ったのかを知りたい!」
華憐は神があまりに今までない、いい顔をしていたので言葉をなくした。
「…………。」
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