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「救急箱だよ。
この頃さ、きみの怪我が増えてるし手当てしてない所も大分あるから。
……迷惑だった?」
准の言葉を聞いて安心したせいか、肩の力が抜け、大きく息を吐いた。
その仕草が勘に障ったのか、准はしょんぼりと落ち込んで俯いた。
「あっ……迷惑だったよね。
……ごめん。」
泣きそうな准に、俺は思わず笑ってしまった。
「いや、むしろ嬉しいよ。
ありがとう。」
それなりに嬉しかったのかな。
俺は久し振りに思いっきり笑った。
きっと、安心したんだろう。
心が随分と軽くなった気がする。
そのせいか、准は俺を見て次第に笑顔になっていった。
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