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ひとつひとつ丁寧に手当てしてくれる准。
「出来たっ!」
そう言って最後の傷の手当てが終わると同時に笑顔になった。
きれいにガーゼや絆創膏が貼られ、怪我や傷もあまり目立たなくなった。
「ありがとう。
助かったよ。」
お礼を言うのも久し振りすぎて、どこかぎこちなかったけど、准は俺の言葉が嬉しかったのか、笑顔になった。
先輩達のような奴らだけがこの道場にいるんじゃない。
准みたいないい奴だって少なからずいるんだ。
そう思うと、何だか心が軽くなった。
俺の中で少なからずの希望が見えたような気がした。
だが、そんな希望もすぐに消えた。
准に手当てをしてもらった次の日。
またあの先輩達に呼ばれ、掃除小屋まで向かった。
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