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「ねぇねぇ…お花だよ!綺麗な赤いお花!ホラ!」
近所の空き地…
緑の草原みたいな広場。
風が心地良くて、気持ち良くて…大好きだった
「わあっ!ホントだ!綺麗だねー!」
俺達は良くここで遊んだり、昼寝したりした。
「はなと同じ名前だもん!かわいいに決まってる!…あっ、綺麗な青いチョウチョだよ!ちょー!」
「僕?わっ!凄い!蝶にだよ?どっちも僕達と一緒の名前~」
「えへへ~…かわいいね~」
「うん!」
この青い蝶と赤い花をずっーと見ているだけなんていう日も合ったな…
「あっ!チョウチョがお花にチューした!」
「ホントだ!きっと好きなんだ!」
蝶が花の蜜を吸う事をキスだと思ってたな…
「チューってパパとママがする事じゃないの?」
「えっ?好きな人にチューするんじゃないの?」
チューって言葉の意味も唇を重ねるだけの軽い意味だと思ってたのかもな…
「じゃあちょーは花の事好き?」
「大好きだよ!」
何の躊躇いも無く言うんだよ…子供は…
「じゃあチューして!」
「うん!チューする!」
今思えばこれほど恥ずかしい事なんて無い…
顔も赤くする事なくキスするんだから…
「えへへ~蝶と花、結婚しようね!」
「うん!このチョウチョとお花みたいに好き同士だもん、結婚!」
この日俺と花はちゅーをして結婚の約束をした…
子供の約束…
お前は…
「今も…覚えて…むにゃ」
「お~い!蝶!?」
…んっ!?
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