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「あっ…やばっ、健治…俺寝てた?」
口から少し出てるよだれを拭き取り目を擦りながら健治を見る
「寝てたよ!ずっーと!もうホームルームも終わってるし、お前日直なのに…代わりに全部お前の仕事したんだからなっ!」
「ゴメンゴメン、今度何か奢るから」
頭を叩かれながら二人で教室を出た
……俺って暇人だ…
調度後一年でこの学校も卒業するし、勉強もしなきゃ部活もしてない。バイトもしてなきゃ恋もしてない。
彼女作った事もない
「…お前…なんか今日はいつも以上にぼけっーてしてるな…」
「うるさいな!お前さっさと部活行けよ!このっバイバイ!」
健治はサッカー部でいつも球ころ遊びしてる。
だから俺の帰りは意外と寂しかったり~
「おっー!今度お前の為に合コンでもしてやるから~!今日は寂しいだろうが一人で帰ってくれ~じゃなー!」
健治は俺に手を振りながらグラウンドに走って行った
「余計なお世話だよ」
健治がグラウンドに向かうのを見届けると一人で校門を出た
「…昔だったら花と…手繋いで帰ってたなー…こんな風に…」
なんか昔を思い出しながら空中で手握りブランブラン振る
「…止めようか…虚しくなるし、きっと周りから変な目で見られるんだ…きっとそうだ…」
手を止めて花の家の前を通る
「…もう帰って来てるのかな……」
花の家をじっと見つめながらも自分の家の鍵を開けて家に入る
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