転生した存在

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 「カノン・マグナス、四英雄が1人でギルド創設者、そして俺の親友だった」 と国王が語り始め、自分が国王に即位するきっかけを与えた事から親友の最期に残した遺言まで全てを語った。  「カノンは自分の背負っている運命を自覚しているわ、私達が見守らないで誰があの子を呪縛から救って上げられるの!?」  と叫びながら涙を流して訴えたエリカは振り返らずに学院へ転移し、しばらく悩んだ末に国王は学院へ転移するとすぐに医務室に向かった。  「入るぞ」 と言って開けるなり、起きていたカノンのアイアンクローが炸裂し、エリカが止めると不機嫌なカノンは土下座させて謝らせた。 近くで見ていたリリスが思わずお母様譲りねと呟き、4人以外全員が目を丸くした。  「僕を入れて2回目だね、カノンの逆鱗に触れた人を見たの」 とレイシスが納得しながら話し、カノンが窓際に寄り掛かるとセブンズ・ソードを取り出した。 そしてヴェイグに人払いを頼んでレイシス達を退室させ、残った国王達を椅子に座らせた。 全ての封印を解き放ち、完全に同化が完了すると再び魔力制御を装着した。  「もう、隠す必要無いね」 とカノンは目を閉じて話した。
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