二人の日常

4/15
前へ
/74ページ
次へ
一日の授業が終わり、クラスメイトは既に三三五五に散っていた。 「あーねさん!はい、ファンタグレープ!」 「マジで買ってくれたんだ?!ありがとう。」 ヒンヤリとしたジュースを受け取る。じめじめした気候には、心地よい。 「だから倫理のノート。」 両手を差し出し45度に腰を曲げる長山くんに、 「‥前向きに検討してやる。」 とケタケタ笑いながら答えた。 「え!ちょっと頼むよー?!」 焦る彼が可愛いもんで、ついからかってしまう。 あぁ、やっぱり好きなんだな。 「ほらー。早くしないと部活遅れるよー。」 「だからノート‥!!」 あぁ面白い。
/74ページ

最初のコメントを投稿しよう!

48人が本棚に入れています
本棚に追加