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一日の授業が終わり、クラスメイトは既に三三五五に散っていた。
「あーねさん!はい、ファンタグレープ!」
「マジで買ってくれたんだ?!ありがとう。」
ヒンヤリとしたジュースを受け取る。じめじめした気候には、心地よい。
「だから倫理のノート。」
両手を差し出し45度に腰を曲げる長山くんに、
「‥前向きに検討してやる。」
とケタケタ笑いながら答えた。
「え!ちょっと頼むよー?!」
焦る彼が可愛いもんで、ついからかってしまう。
あぁ、やっぱり好きなんだな。
「ほらー。早くしないと部活遅れるよー。」
「だからノート‥!!」
あぁ面白い。
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