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「っていうかね、この程度のリズム読めないと先輩としてだめでしょ!」
「うわーんそんなこと言わないでーっ!」
ふざけあいながら、諭す。一応副部長している以上、部内の技術とモチベーション向上は常に心掛けている。
「いつきって‥楽器の事となると人変わるよね。」
「え、そう?」
「うん。やたら熱い。」
「褒めてるの?それ。」
自覚はないけど、よく言われる。
「さぁさ、他に質問がないなら練習練習!」
「はぁーい。ありがとねー!」
サックスの子がパーカス部屋を後にし、私は周りを見渡す。
基礎練習台の横に、寂しさとは別の冷たさが座り込んでいる。
‥一度摩夜に来て貰った方がいいな。
そんなことを考えながら、ファンタの缶を空けた。
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