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昼休み、校舎の屋上でフェンスに凭れかかり、欠伸をしていると
ある人物が僕の視界に入ってきた。
『雲雀さん』
「沢田…綱吉…」
純粋で無垢で
未だ子供らしさが抜けない彼は
僕の名前を呼んでから
少しだけ、戸惑ったように口を開いた。
『話が…有ります』
「くだらない話だったら咬み殺すよ」
『…はい…』
それから、彼は口を開かず
暫くの沈黙が流れた。
空は青い。
青々しくて、雲一つ浮かんでいなかった。
それがどこか、
寂しげな感覚さえ感じさせるようで。
そんな事を考えている内に
彼、沢田綱吉は意を決したかのように口を開いた。
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