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すれ違う生徒の中に
紛れ込んで
時計をチラリと見上げると
時計の針は午後3時を指していた。
─…少し、遅れるかもしれない
そんな事を考えながら応接室のドアを開けると、
いつもは僕の座っている筈の椅子に骸が座っていた。
「…やあ」
喉の奥が痛い。
『…こんにちは』
骸が、
泣きそうな笑顔を浮かべてたから。
「───…っ」
言葉を発するよりも先に
僕がフワリと彼の腕に抱き込まれたのは
恋人としてでも
友人としてでもなく
"慰み"を与える為
唯、それの他に理由なんかなくて。
鼻の奥がツンとしてきたのも
気づかないフリをして僕はまた
彼のキスを受け入れる。
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