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「どういう…こと」
理由なんて、自分が一番分かっているくせに
僕はその言葉を口にするしかなかった。
『─…君が、一番分かっている筈でしょう?』
やっぱり。
でも、何故?
彼と僕はついさっき、関係を持ったばっかりじゃないか。
いつ骸は──…
『僕が、屋上の扉の前に居たこと…気づきませんでしたか?』
ああ、なんだ。
そういう事か。
別れを切り出された僕の思考回路は
涙を流す悲しさとは裏腹に
残酷な程冷静だった。
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