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「…すみませんでした」
骸は必ず最後にそう謝ってから、僕の返事も聞かずに応接室から出て行く。
僕もそれを引き止めたりなんてしない。
重い奴だと、思われたくなんかないから。
結局のところ僕には
中で出されたにも関わらず処理さえしてもらえなかったソレを、一人裸にYシャツを羽織った姿のまま掻き出す作業をして
行為の後の虚しさに浸ることしか許されない。
どうして
どうしてこうなってしまったんだろう。
そんな事、何度考えたって
思い出すのは
去年の7月。
夏の蒸し暑い、雨の降る日だった。
確かその日も丁度、午後3時だったな
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