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『…雲雀くん?』
流石に骸も、僕が泣いているのが分かれば少しだけ困った表情をしながら僕の名前を呼んだ。
「…何…してるの…」
骸の問いかけのような言葉を無視して、僕は自分の質問をした。
濡れた髪が、冷たい。
『…僕は……
ちょっと、フラれちゃいまして』
嗚呼、胸が痛むのはきっと
雨が冷たすぎて、心臓も冷えてきたんだ。
嗚呼、骸が泣きそうな笑顔をしているのは
何故…?
僕が、居るじゃない。
その日から僕等の
仮初めの関係が始まった。
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