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私が振り返ると、純矢がいた。
「やっぱりな・・・」
純矢はボソッと言う。私が不審そうに純矢を見ると、
「ここに来てる気がして・・・お前、ストレス溜まって、気分転換しようとすると、空を眺めてるからな」
純矢が種明かしする。私はびっくりしちゃう。
「赤ちゃんの頃からお前と一緒なんだ。幼なじみをなめんなよ」
「そうでした・・・なんかね、空を眺めたくなっちゃって。空を見てると、広いから、自分の悩みなんてちっぽけなものだって感じるじゃない。」
「そうだな。」
純矢はポツリと言って、私と一緒に空を眺める・・・雲一つ無い青空。
どれぐらい眺めていたかな・・・
「美保、昼休みが終わるから戻るぞ。」
純矢が声を掛けてくる。
「そうだね・・・付き合ってくれてありがとう。」
「どういたしまして。」
私達は言い合って、教室に戻って行った。
純矢は私を見抜くのが得意。やっぱり幼なじみという絆は自分が思っている以上に強いらしい。
私と純矢が一緒に教室に戻ると、美佐も里中くんも驚いた様に私達を見ていた。一緒にいたとは思わなかっただろうから・・・
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