第一章 休日は続かない

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「今日は一ヶ月ぶりのオフだって知ってるだろ? 第二班がいるじゃねぇか」 「それが今回は規模が大きくて、二班だけじゃ手が回らないって。 至急一班も援護に来て欲しいって、二班の班長からの通信があったっショ!」 そこでようやく男はテーブルから顔を上げる……ほんの数センチだったが。 顔をその男へとやって、見上げるように半眼を向けた。 「ジュノーが? くそぅ……あいつの頼みと聞いちゃあ、行かないとは言えないか。 着替えてくるから待ってろ」 椅子を引き摺って立ちあがり、先程下りて来たばかりの階段を再び上がって行く。 部屋のクローゼットを開け、階下の声を聞きながら服を脱ぎ始めた。 「あ、ラッセル。久しぶり! お兄ちゃんは?」 「ちわっす、お嬢。 今日は一段と可愛いねぇ! ダンナなら二階で着替えてるっショ」 (誰のせいでこんなもん着なきゃならねぇと思ってやがる) 胸中で毒づきながら、クローゼットにかけられたズボンに足を通す。 二人の会話は尚も続いた。
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