-Preface-

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2月というのは個人的にも蘭華的にも忙しい というより、蘭華の引き継ぎや卒業式の準備で慌ただしい為、個人的なことをする余裕がないと言った方が正しいだろう 『ね、ぼく先に帰ってもいい?』 くいくいと愁の副の裾を引っ張り顔を見上げる華芽 途端、愁がぎゅうぎゅうと抱く力を強めた 「華…」 『あうっ…愁さん…』 「はいはい!ストーップ!」 甘えてくる愁が可愛くてそのままにさせてやりたい気持ちが渦巻いている中、ハルの叫び声と共に体を剥がされた 「ほら、用事あんだろ?」 『あ…ありがとうハル!』 不機嫌になった愁を気にしつつ、満面の笑みを浮かべハルに手を振り生徒会室を後にした
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