-Preface-

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「…拭けよ、きたねぇな」 「だって…可愛い」 華芽が去った生徒会室には鼻血をダパダパと垂らすハルの姿 それに対し、汚物を見るような瞳を向ける輝の姿 成充と要は既に自由登校なため、さっさと帰って行った 愁は華芽に構ってもらえなかったショックからか、見るからにどんよりとしている それを必死に葵が慰めているようだ (俺が居なくなったら…蘭華の留め金がなくなるなあ) そんなことを考えてしまい、葵の口から盛大な溜息が漏れた 一方、呑気に鼻歌を歌いながら自室へと帰って行った華芽 葵の気苦労を知ってか知らずか、自室に入ってからも鼻歌を歌い続けていた
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