-Sweet-

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『ハル、離してぇ…』 「無理。かわいす…ぎゃああ!」 ぐりぐりと頭を擦り寄せてくるハルがいきなり叫び声をあげたことに驚き、体がびくっと揺れた 『………あ』 キョロキョロと辺りを見渡すと、机にナイフが刺さっていることに気づき、その周りには髪の毛が散乱していた …金色の髪の毛だから、ハルの髪の毛かな そんでもって…このナイフ… 分析が済んだあと、教室の入口をちらっと見れば予想通り 『愁さん?』 「華芽…俺の髪の心配しようよ」 うなだれている春臣を放置し、愁に視線を向ける華芽 しかし、いつもなら目が会えば優しい瞳で見つめてくれる愁はどこにも居ない 居るのは冷たい視線で華芽と春臣を見つめる無表情な愁だった
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