-Parting-

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「お前の傍にはコイツらだって居るだろう …まぁ役不足だろうが、寂しい思いはさせねぇよ」 『…要さぁん!』 優しく頭を撫でてくれた要に、ぐちゃぐちゃな顔のまま思い切り抱き着いた それを嫌がるでもなく、ただ優しく抱きしめてくれた要 更に涙が止まらなくなったのは言うまでもない 「おい…在校生」 マイクを通して全体へ響く要の声 今会場は二人の感動的なシーンに見惚れていたのだが、 「華芽にちょっかいかけたら地獄見してやるから」 ニコリと爽やかな笑みを浮かべる要の姿に、在校生の額には脂汗がどっぷり浮かび上がっていた 「…答辞が……」 どこからかポツリと呟かれた声は誰にも届くことはなかった
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