-Parting-

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「じゃあぼくももーらいっ」 『あ、あうぅ…』 「成充さんまで!ズリィ!」 一人わたわた慌てる華芽の頬に一瞬、成充の唇が触れた ずるい、と騒ぎ立てる輝と春臣 そしてどす黒いオーラを隠すことなくニタニタ笑っている要と成充を睨み付け、ナイフを持つ愁 その少し後ろで溜息をつく葵 最後の最後まで騒がしい人たちだな、と思いつつも、華芽はまだ赤い顔を隠すように愁の胸元に顔を埋めた 「…華?」 『やっぱり…寂しいですね』 ぎゅうぎゅうと腰に回す腕に、更に力を入れた 「華芽、俺達がいるから寂しくねえだろ? むしろ俺さえ居ればいいだろ」 「輝黙れ、華芽には俺が居れば十分なんだよ」 「華…大丈夫」 必死にぼくを元気付けようとしているのが伝わり、ぼくは小さく笑った 皆のおかげで、笑ってサヨナラできそうだよ!
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