秋季大会1回戦!

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急に驚いたそぶりを見せた男だったがすぐに落ち着いた。 そんな反応を示した男を疑問に思った美樹は男に問う。 美樹『凌がどうかしたんですか?』 男は先程とは違い特に取り乱すことなく答える。 男『いやなんでもあらへんよ』 急によそよそしくなった男ははぐらかし笑って誤魔化そうとしている。 美樹『ホントですか?』 男『まあまあそれはエエがな‥それよりなんでこれ程の選手が埼玉なんかに、しかもこんな無名の山下なんかにおんねや?』 無理やり話しを変える男に美樹は問い詰めようとするが… 出来なかった…… いやさせてくれ無かったと言う方が正解か… 男の目からはこれ以上は何も聞くなと言っているような妙な感じがしていた。 仕方なく美樹は聞かれた質問にだけ答える。 美樹『それが‥私にも分からないんです、何しろ急にやって来たものですから』 男が意味が分からないと言いたそうな表情を浮かべていたその時… キィーーン! 快音を響かせた打球は弾丸ライナーで右中間を真っ二つに切り裂いた。 打った加藤は悠々二塁に辿り着きベース上でガッツポーズを見せる。 会話が止まっていた美樹と男だが… すでに話しは終わっているのか今はただ無言でグランドを見つめていた。 そのグランドでは2番の田中がツースリーと追い込まれてからの5球目… カーン! 打球は三塁線をきわどく破り倉本は悠々本塁に到達し田中は2塁で足を止めた。 これで点差は5点差、尚も0アウト2塁でコレから打順はクリーンアップを迎える。 山学 4ー9 さきたま
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