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快音を残したボールだが打球は左中間を真っ二つに切り裂いた。
2アウトなので凌は必然と打った瞬間スタートをきっており、2塁を回り少しするとセンターはボールに追いつきすぐさま中継のショートへボールを返す。
ボールがショートに返ってきた頃には凌がすでに3塁を蹴っておりホームに向かっている。
ショートは慌ててバックホームするが送球が浮いてしまった。
送球が浮いてる間に凌はホームに滑り込んだ…
それと同時に高めに浮いたボールをキャッチャーがジャンプしてキャッチするとそのままタッチに向かう。
砂埃が舞い上がり誰も中の2人が見えない状態がしばらく続く。
徐々に砂埃は晴れていくと…
そこには右肘を抑え痛がる凌と体勢が崩れたのか足首を抑え痛がるキャッチャーの御崎がいた。
審判『セーフ!そしてタイム救護班お願いします』
審判はすぐに救護班を呼ぶととりあえずベンチに戻ってから治療する事になった。
ベンチに戻るとドクターが凌の診断を始めた、周りのチームメイトは心配の表情を浮かべているが黙っている。
しばらくするとドクターは診断を終えると監督に目を向けこう言った。
ドクター『腱がやられてますね‥元からのダメージも重なりひどいですもうこれ以上は無理ですね。』
それだけ伝え去っていこうとするドクターだったが凌の声が聞こえ歩みを止める。
凌『まだ俺は投げられる』
そう言って起き上がると手を動かす。
ドクター『次投げたら選手生命終わるよ?』
ドクターは警告と言わんばかりに低くドスの利いた声で問い掛けたが…
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