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──────────────凌『まあこんなとこかな?あぁすっきりした』
そう言うといつの間にか座っていた体を立ち上がらせると背伸びをする。
木下を見るとあまりにもヘビーな話しだったのか上の空の状態で固まっていた。
そのまま待っていると木下の状態は正常に戻っていた…
木下『そんな事があったなんて‥あっ試合結果は?そうだ監督はどうなったの?あっあと』
そこまで言った所で凌は木下の顔の前に手をだし言葉を止める。
凌『いっぱい聞きたいと思うけどまずは1こずつな、時間はあるからさ』
木下は落ち着くとうんと頷いた。
凌『まずは確か結果からか、三振取ってゲームセット』
それを聞いた木下は嬉しそうな表情になる。
凌『だったら良かったんだけど‥どうやら超劇的サヨナラ優勝決定満塁ホームランで負けたよ…』
今の凌の表情は悔しさなんてものは微塵も無かった‥あったのは清々しい笑顔だけだった。
木下『そっか負けたんだ…』
木下は凌の表情を見ているとなんだか本当に後悔してないってことがひしひしと伝わってくるのを感じた…
凌『あぁ、次は確か監督だよな?監督は何にもなしで終わった‥俺が理事長と親に全て俺が悪いでも後悔は無いからって言ったら大丈夫だった』
この時木下は凌のことを本当に凄いと思った、普通は後悔が残る‥好きな物ならなおさらである。
だが凌は笑っている、本当に後悔が無いって分かるほどの澄み切った瞳を輝かせて…
木下『良かったね、じゃあ次は高校では右使えないのにどうやって野球やってたの?』
この質問で木下は今日1番の驚きを放つことになる。
凌『左手』
あぁそうかそうか右使えないんだったら左か‥なる程な左で投げれるんだったら投げないとな140くらい…
木下『そんなに出るか!』
凌『えっなんの話し?てかキレたのか?』
いきなり意味の分からない発言をされ凌は困惑している。
木下『ごめんコッチの事だから気にしないでよ』
木下はそう言って笑ってごまかした。
凌『で他に聞きたい事は?てもう19時じゃん帰ろう飯食いたいし』
まさかの展開に苦笑いしている木下だったが凌の腹の虫が鳴り笑っていると自分の腹の虫も鳴り今度は凌に笑われてしまったが笑いが収まると2人は帰っていった。
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