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所変わってここは学校のとあるクラス。
今日転校生が来ると言うことで朝にもかかわらず皆おのずとテンションが上がっている。
チャイムが鳴り皆自分の席に戻っていく、しばらくすると教室のドアが開きまだ若い女の先生が入って来た。
先生『今日は大阪から転校してきた新しい友達を紹介するわね。』
先程まで転入生の話しをしていた為か、教室が一際騒がしくなる。
クラスメイト『マジかよ、でしょうちゃんどんなやつが来るん?』
外で聞いていた少年は生徒が先生の事をあだ名で呼ぶのはどうなのかなんて思ったりしていた。
???『大阪か‥そういやなにしてんかなぁ…』
男子生徒は誰にも聴こえないようにそう呟くと隣に座る女子を見る。
女『あぁ今あいつのこと考えてたでしょう?』
どうやらこの女子生徒も男子同様その人物を知っているらしい。
???『それは誰かさんも同でしょ?』
少しおちょくるように言うと。
女『だめ?』
と言われても別にだめな事なんてあるはずも無いので
???『ううん良いと思うよ‥だって凌の事す』
彼は何か言おうとしたが先生の声によって遮られた‥そして…
先生『皆静かに!さぁ入って』
中から先生の声が聞こえてきた為ドアを開け、ゆっくり教卓の前まで歩いてきた。
その途中男子からは「なんだ男かよ」とか女子からは「結構かっこよくない?」など色々な声が聞こえてくる。
先生『静かに、彼は藤田凌君です、実は藤田君は去年からここの生徒なんです、けれども家庭の事情で大阪に残ってたそうです、わからない事があったら教えてあげてね?じゃあ藤田君私がしたけど自分からもう1回自己紹介お願い』
少年こと凌は頷くと自己紹介を始める。
凌『どうも藤田凌でーす、凌って呼んでくれたら良いと思う‥仲良く頼むな』
特に緊張した様子も無く喋り、今はただ微笑んでいる。
そんな中慌てている男女がいた。
???『えっ!?あれって凌じゃない?』
男子生徒は確認するように女子生徒に確認を取る。
女『私の見間違いじゃなければ…』
彼女は目を何度も何度も擦るが、黒板の前にいるのは紛れもなく凌であった。
先生『じゃあ席は坂本の隣が空いてるから、そこに座って。』
凌は「はーい」と返事をし、坂本と呼ばれた生徒の隣の席に腰掛けた。
隣の生徒がこちらを見ているが視線を窓に向け空を見上げる。
てきとうだがこうして凌の新しい学生生活が始まった。
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